「こころえほん あかペン」アプリは、幼児から小学校低学年の児童(発達障害児含む)の他者の気持ちを思いやる能力(役割取得能力)の発達を促すことを目的とした、タブレット端末用の絵本アプリです。トレーニングにより、障害のある子どもを含む、こどもたちの園や学校への適応を促し、園・学校生活の充実に寄与することを目指しています。
「こころえほん」アプリは絵本と質問のみで構成されているのに対し、「こころえほん あかペン」アプリは、より、トレーニング的側面を強化するため、ゲーミフィケーションを活用し、採点機能、トレーニング後のごほうびとして、「まちがい探し」ゲームと「神経衰弱」ゲームを行うことができます。これらのゲームは、ごほうびとしての意味もありますが、認知機能の発達への効果もねらっています。
【こころえほん あかペン】の主な内容・特徴
-「その1」と「その2」で計8つのトレーニング用物語課題を収録
-物語課題の後の計6つの質問を大人と子どもで考えることで、他者を思いやる能力(役割取得能力)をトレーニングできる
※別途、トレーニング用ワークシート(無料)がありますので、https://kokoro-ehon.com/ からダウンロードしてご使用ください。
-物語の朗読音声により、まだ字が読めない子どもにもトレーニングできる
-朗読音声に合わせたプログレスバー(特許番号:6813196)により、発達障害をもつお子さんの注意を引きつけながらトレーニングできる
-背景タップによる字幕表示により、聴覚障害をもつお子さんにもトレーニングできる。
-朗読音声と字幕表示により、字を読むことのできない子どもの文字学習、外国人児童の日本語学習にも応用できる
-朗読音声に加え、登場人物のタップでセリフ音声も流れることで、心情理解を容易に行うことができる
-質問に対する子どもの回答を、「三角、丸、花丸」で採点でき、採点結果が記録される
-採点結果が「とくてんのまとめ」で視覚的にフィードバックできる
-絵本と同じイラストを使っている、「まちがい探し」ゲームが15回行うことができる。
-「神経衰弱」ゲームが「かんたん」(3レベル)、「ふつう」(3レベル)、「むずかしい」(3レベル)」の9レベル行うことができる。
【その他】
トレーニング用のマニュアル(全12ページ)がありますので、https://kokoro-ehon.com/ からダウンロードして、参照して頂くことを推奨します。
〇製作者プロフィール
本間優子
新潟青陵大学 准教授
https://researchmap.jp/yukohonma
発達・教育心理学を専門としている。公認心理師。主著に、「児童期における役割取得能力と学校適応の関係」(ミネルヴァ書房,2020)等がある。